2005年07月の日記

仙台で環水平アーク
7月20日に宮城県仙台市で「彩雲が見られた」という報道がありました。「彩雲は太陽光が雲の水滴で屈折して見られる現象で・・・」という説明もありましたが。

困った事に上記はデタラメです。映像を見ると現象は明らかに「環水平アーク」です。これは大気中の氷晶に太陽光が屈折して見られる現象。
ちなみに、「彩雲」は光の回折によるもの、水滴の屈折でできるのは「虹」です。

この程度の事は調べればすぐ分かる事なのに、間違った情報を垂れ流すマスコミの信頼度はますます下がってしまいます。
(2005.7.21[Thu])

Le langue qu'on ne peut pas compter...?
「フランス語は数えられない」東京都知事の発言は意味不明です。
たぶん、70とか80の数字の事を言っているのだろうと想像しますが。

ただ、数の数え方に一貫性を求めるのなら、日本語も失格かも。いち・に・さん系列と、ひ・ふ・み系列があって、その使い分けは難しいです。「ひとり・ふたり・さんにん・よにん・・・」、人数を数える時も両系列が入り乱れています。

しかし、英語の地位が相対的に上がったせいで、国内で他の言語を学ぶ環境は厳しくなっているのは事実です。入門は比較的簡単ですが、それ以上を勉強しようと思ってもなかなか選択肢がありません。

日本が国際社会でやって行くためには日本語ではなく、英語やフランス語、スペイン語などの国際語で情報を届けなければ行けないはずなのに、その人的インフラが整わないのは不幸なことです。
そういう状況では国連改革案(G4提案)を味方(?)のはずのアメリカに反対されるのも宜なるかなという感じです。

参考URI
毎日新聞
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20050713dde041040049000c.html

PS
数の数え方に一貫性が無いのは歴史を背景とした言語の多様性を示すもので、否定されるべきではないと考えています。
70を示す直接の言葉が無く、soixante-dixというのも文化でしょう。
(soixanteは60、dixは10。英語のseventyに相当する言葉はフランス語にはない−ただしベルギー他の国ではseptanteを使う。ちなみに80はquatre-vingt。その心は、「20が4つ」。90はquatre-vingt-dix、「20が4つと10」となる。ベルギー他ではそれぞれoctanteおよびnonante)
(2005.7.13[Wed])

X線天文衛星「すざく」
天候の影響で打ち上げが延期になっていたX線天文衛星Astro-EII/愛称「すざく」がやっと7月10日にM-V 6号機で打ち上げられ、予定の軌道に乗りました。
現地(鹿児島県内之浦町;現・肝付町)に行ったり、東京からネットワークオペレーションしたりと慌ただしかったですが、無事に上がってほっとしました。

今後の観測の成果が楽しみです。
(2005.7.11[Mon])

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