宮廷女官チャングムの誓い 今週の名言

第12話 ハン尚宮の賭け

王子の麻痺の原因を自らの体で試したチャングムが、チョン最高尚宮たちに説明している。チョンジュチュナプタン(蟲草鴨子湯)に入れたにくずく(肉荳蔲)の効果を元々料理に入っている人参が強めてしまったというのだ。自分にも王子と同じように麻痺が生じているので、間違いない。長官は早速このことを知らせに行く。チョン最高尚宮は、チャングムの治療をするよう指示する。この情報に基づいて針治療を受ける王子。王からの問いに医師は、原因が分かったので治療もできるし、回復するだろうと答える。王は、安易に明国の食材を使ったことを非難するが、原因を突き止めた女官に褒美として肉を授けるという。

ミン尚宮たちは、チャングムの無謀な行動に呆れている。チャンイは、チャングムが褒美としてもらう肉を分けてほしいとねだる。一方、トックは無実が証明されたので釈放となる。ハン尚宮にチャングムに会えないかと聞くが、今は無理のようだ。ナジュテクはハン尚宮に、俸給から差し引いている米を半分にするとチャングムに伝えてほしいと頼む。何のことか分からないハン尚宮。チャングは部屋で、ハン尚宮から翌日のヨンシン女官長の誕生祝いの料理の用意をするチョン最高尚宮を手伝うよう言われる。チョン最高尚宮は膝の具合が悪いのだ。
翌日、ヨンシン女官長(提調尚宮)がチェ尚宮たちから料理と贈り物を受けとっている。一方、厨房ではチョン最高尚宮とチャングムがチョンゴルを作っている。しかし、最高尚宮は体調が悪く、それ以上料理を続けることができない。味付けをチャングムに任せる。チャングムは味見をして、調味料を加える。最高尚宮は、病気のせいで味覚が鈍ったのかもしれないと言う。
知らせを受けた最高尚宮は、女官長に料理を出す。女官長は一口食べて、「こんなものを出すのか」と激怒する。チミル尚宮も味がおかしいと非難する。立場を失う最高尚宮。厨房にいるチャングムにチャンイが、女官長が料理を非難したことを知らせる。チャングムは最高尚宮に料理に問題があったか尋ねるが、最高尚宮は「料理に問題は無い」と答える。宴席に行ったチャングムは、料理の味見をする。よく分からず、側にいたクミョンに評価を頼む。味付けが濃く、調和が無いと答えるクミョン。ミン尚宮たちも少々味はおかしいと言うが、それにしてもあれほど激怒するほどではないと取りなす。チャングムは、厨房に戻って調味料をなめてみる。そして、味覚が鈍くなっていることに気づく。
チェ尚宮たちは、女官長を囲んで最高尚宮を非難している。また、チェ尚宮は医女シヨンに、最高尚宮の病状を聞く。シヨンは、膝は直るかもしれないが腎臓はすぐには良くならないと答える。この後チェ・パンスルに会い、最高尚宮交代についてオ・ギョモへの根回しを依頼する。また、チェ尚宮は女官長のチミル尚宮に、麦畑を差し出すと言う。その夜スバル尚宮は女官長に、次期最高尚宮はチェ尚宮が良いと進言する。
チャングムは部屋で悩んでいる。王子の麻痺の原因を突き止めるためにやった実験の後遺症で、味覚が鈍くなったらしいのだ。翌日シヨンに、味覚が鈍くなったことを伝える。シヨンは、直るまで根気よく針治療するように言う。またチャングムは、ミン・ジョンホに医学書を借りに行く。自分で調べようというのだ。
チャングムは料理を作る時、ヨンセンに味見を頼む。やはり味付けが良くないらしい。
チェ・パンスルはオ・ギョモに会い、最高尚宮を交代させてほしいと依頼する。部下のパク・プギョムも賛成する。オ・ギョモは、王太后(大妃)に進言すると答える。同じ頃、女官長とチェ尚宮は、最高尚宮を交代させる手筈について話している。女官長のスバル尚宮は最高尚宮に会いに行き、引退勧告する。最高尚宮はあっさりそれを受け入れる。
最高尚宮が久しぶりに王に料理を出しに行く。なかなか顔を見せないと柔らかく非難する王。最高尚宮は、高齢を理由に引退させてほしいと申し出る。王はそれを慰留するが、意志が硬く、受け入れることにする。しかし、最高尚宮は王に願いがあると言う。チェ尚宮とハン尚宮とで競い合わせ、勝った方を最高尚宮にしてほしいと言うのだ。王は、それは面白いと承諾する。苦虫を噛み潰した表情の女官長。
最高尚宮はハン尚宮に、自分はハン尚宮を次期最高尚宮に指名しないが、実力で就任するように言う。また、「人の口に入る食べ物がどんな理由があるにせよ何かに利用されてはならない」と言い、その意志を継いで欲しいという。一方のチェ尚宮も、実力で最高尚宮になると言うが、女官長はそれどころではないと言う。自分の人事権が侵されてしまうからだ。そして、何としてでも王の決定を覆すと言う。
ハン尚宮はチャングムに、次期最高尚宮が競い合いで決まるので、チャングムを上級女官にし、自分を手伝うように言う。しかし、チャングムはそれを断る。味覚が失われているので、手伝えないと言うのだ。それを聞いて驚くハン尚宮だが、諦めてはいけないと諭す。翌日、医者に診てもらうことになった。
ハン尚宮とチャングムは、何人かの医者を尋ねるが、誰もがすぐには直らないと診断する。呆然とするハン尚宮たち。帰りに、ハン尚宮は盲目の魚屋からニシンを買う。
帰ってからチャングムは、色々なものを口にするが、やはり味覚が戻らない。厨房で泣き崩れるチャングムを、涙ながらに見守るハン尚宮。ハン尚宮は部屋で考えている。そして、盲目の魚屋のことを思い出す。
翌日、最高尚宮は尚宮と女官を集めて、次期最高尚宮を競い合いで選出すると話す。そして、チェ尚宮、ハン尚宮の各々に補助の女官を1名指名するように言う。チェ尚宮はクミョンを指名する。一方、ハン尚宮はチャングムを指名した。驚くチャングム。

解説

チャングムの後先考えない人体実験で、王子の麻痺の原因が明らかになります。カン・ドックも命拾いしました。ただ、その後遺症でシャングムは味覚を失ってしまいます。医師の説明はごもっともでしたが、治療法は無いという状況。
医女シヨンは医女編で出てくるかと思ったら、いなくなっていました・・・。この時代に守秘義務(職業上知り得た事実を第三者に開示しない)は無いんですね。ヨリさまならともかく。

今週の名言

「人の口に入る食べ物がどんな理由があるにせよ何かに利用されてはならない」

チョン最高尚宮がハン尚宮に言った台詞。後の医女編でもこの思想が引き継がれて行きます。