宮廷女官チャングムの誓い 今週の名言

第36話 誤診

ヨリの診断を疑ったチャングムだが、それを知ったヨリは遠慮なく申し出るようにと言う。ただ、チャングムは自分の診断に確信が持てないでいた。そのため、ヨリの診断に従って、王后(妃)の治療が行われることになる。だが、症状は悪くなるばかりだった。内医院では王后の症状が改善しないことを受け、診断に誤りがあるのではないかと疑われる。しかし、ヨリは絶対の信頼を得ていた。また、王も王后の症状が思わしくないことを知り、オ・ギョモに何とかするように申し渡す。オ・ギョモは内医院で医務官たちに説明を求める。そして、王后にもしもの事があれば、関係者を厳罰に処すると通告する。

そんな頃、シンビは密かにシン・イクピルに、チャングムがヨリの脈診を疑っていることを伝える。それを知った医務官たちは、内医院での会議でチャングムに説明を求める。チャングムは、王后の所見と脈診から、死んだもう一人の胎児が、まだお腹の中にいるのではないかと言う。しかし、医女見習いであるチャングムが診たという散脈は、経験を積んだ者でも捉えるのが難しいものだった。ヨリの診断を疑ったチャングムを非難する医女達だが、ヨリはチャングムをかばう。
オ・ギョモは医女見習いの意見を取り入れるのかと驚くが、医務官一同でもう一度診断を行うという提案を受け入れる。チャングムとヨリが揃って王后を診断する。ヨリは従来通りの診断結果だったが、チャングムも散脈を掴んだと言う。
オ・ギョモは、ヨリとチャングムの意見が違ったという報告を受ける。どうするのかと医務官に尋ねるオ・ギョモ。チョン・ユンスは担当医務官が判断すべきと主張する。チョン・ウンベクは、チャングムの診断に従うことにする。ユンスもそれで納得する。ウンベクは、ヨリにチャングムの診断に従って治療をするように協力を求めるが、ヨリはそれを断る。自分の診断ではないからというのだ。そして、チャングムにやらせるべきだと言う。チャングムは、シンビを実験台にし、ウンベクの指導のもと鍼を打つ練習をする。その後、チャングムは王后に鍼を打つ。「まだ見習いなのに」と咎める女官長(提調尚宮)を、「治療中です」とたしなめるウンベク。
ミン尚宮とチャンイが薬房で文句を言っている。チャングムがまた騒ぎを起こしたというのだ。帰って来たチャングムに愚痴を言う二人。しかし、それにシンビが反論する。「チャングムにそっくりなのがもう一人いる」と驚くミン尚宮。
ヨンノとクミョンが話をしている。ヨンノは、チャングムの治療が失敗すれば、チャングムを厄介払いできる上、王后もいなくなるので一石二鳥だと言う。口を慎めと諌めるクミョン。クミョンは、チャングムが刈っても刈っても生えてくる雑草だと言う。
チャングムが治療してから2日が経過したが、王后の症状は好転しない。周りの者も不安に思うようになる。しかし、王后は二人目を死産し、命が助かる。至密チミル尚宮は王に、もう安心だと報告する。オ・ギョモも一安心する。
ヨリは内医院の会議で、誤診を犯した自分を恵民署へ送ってほしいと申し出る。しかし、ユンスはそれをとどめる。代わりに当直を申し出るヨリ。周りの者はその態度を褒めたたえる。しかし、チャングムと二人きりになると、「よくも恥をかかせてくれたわね」と言う。驚くチャングム。
ユンスはチェ女官長に、チャングムの追放が難しくなったと報告する。その様子を見かけるヨリ。
チャンドクが診療所で歯の治療をしている。その後、チャングムが訪ねてくる。チャンドクはチャングムに、休みの日は診療所を手伝うように言う。
ミン・ジョンホは左賛成に、国防費をまかなうため功臣田の1割を返納させる提案をする。左賛成はそれを議政府の会議で提案する。王はそれを名案だと言う。オ・ギョモはその提案を聞いて苦々しく思う。オ・ギョモとチェ女官長達は、功臣田の返納は自分たちに対する左賛成らの攻撃だと受け取る。そして、チェ女官長はある人物に助力を求めると言う。
王太后(大妃)が医務官の治療を拒否していると言う。その話を聞いた王は、王太后を訪ねる。しかし、王太后は機嫌が悪く、王と会いたくないとも言う。昭格署の廃止ばかりか、イ・ヒョヌク医務官を罷免して、シン・イクピル(粗末な医務官と思い込んでいる)を担当に付けたことが気に入らないようだ。

解説

オ・ギョモは王后の命が助かったことを喜んでいる様子ですが、チェ一族は違うようです。二者の対立構造は、実はここから始まっているのかも知れません(この対立は後に決定的になり、チェ一族の滅亡へとつながります)。
ヨリの二面性が明かされますが、後にチャングムを窮地に追い込むことになります。ただ、ヨリの“活躍”がその後しぼんでいってしまうのは少々残念です。動機としても、チャングムに誤診を指摘されたから、というのが少々弱い。チャングムvsチェ一族の二極対立の方が分かり易かったということでしょうか。

今週の名言

「チャングムにそっくりなのがもう一人いる」

チャングムにおとなしくするように言いに来たミン尚宮が、シンビから反撃を受けた時の言葉。