宮廷女官チャングムの誓い 今週の名言

第35話 疑惑

内侍府の長官、内医院の医務官と医女、水刺間の最高尚宮らを交えた会議が始まる。女官長(提調尚宮)は所用で欠席。医務官から、王后(妃)に流産の兆しが見られるとの報告がある。悪阻が酷く食べ物を食べないという事態に医務官は食事を指示する。クミョンは早速用意すると答える。会議が解散になった後、チャングムとクミョンはお互いを見つめるが、遂に言葉を交わすことは無かった。
内医院で、ウンベクがウンビに薬を王后に届けるよう指示する。チャングムは水と手ぬぐいを持って王后殿に行く。また、医女長や医女ヨリを呼び戻すよう手配がされる。

チャングムが水を持って王后殿にやって来るが、ウンビは王后が既に出血していることを発見する。慌てて医務官を呼びに行くウンビ。チャングムは残って王后の世話をする。そこにチェ女官長が入って来る。驚くチェ女官長とチャングム。「なぜお前がここにいる」と尋ねるチェ女官長を遮るチャングム。そこにヨリが到着。しかし既に遅く、流産していた。
女官長は驚きつつも退出する。女官長を迎えたヨンノは「うまく行きましたね」と言う。女官長は王に、王后が流産したことを報告。王に王后を励ますよう申し出る。
内医院では王后の世話をするよう一同に指示する。ヨリは、よくやったとチャングムたちをねぎらう。シンビが薬を王后に届けに出た後、薬房にホンイが訪ねて来る。最高尚宮(クミョン)が呼んでいると言う。チャングムは水刺間を訪ねる。ハン尚宮との思い出に浸るチャングム。
そこにクミョンが入ってくる。チャングムはクミョンに最高尚宮になって「お幸せですか?」と尋ねる。しかし、その座を手にするために大事なものを捨てたと言って出て行こうとする。だがクミョンは、「お前はここに居られない」と言う。またチャングムは、出口で女官長に出会う。女官長は舞い戻って無事に済むと思うのかと問うが、それを無視して立ち去る。ヨンノにも出会う。うろたえるヨンノ。
チャングムは、チェ女官長たちに再会したら何と言うか練習していたが、何の言葉も浮かばなかった。残ったチェ尚宮は、母親もしぶといが娘もしぶといと言う。クミョンは関わったのが間違いだと言う。
チャングムは、女官の世話をしながらヨンセンの消息を尋ねるが、女官は知らないと言う。だが、ミン尚宮が王殿のチミル尚宮になったと聞かされる。王殿に向かったチャングムは、途中で女官にミン尚宮が内医院の水倉にいると教えてもらう。
ミン尚宮とチャンイは、王の便の検査を担当している。そこにチャングムがやってくる。驚くミン尚宮とチャンイ。チャングムは、ハン尚宮が追放された後、ヨンシン女官長も追放され、チェ最高尚宮が女官長に就任したことを聞かされる。また、ヨンセンが特別尚宮になったことも聞く。
チャングムはミン尚宮とともにヨンセンを尋ねて行く。ヨンセンは必死にお祈りしている。チャングムの無事を祈っているというのだ。チャングムはヨンセンに声をかける。涙ながらに抱き合う二人。もらい泣きするミン尚宮とチャンイ。ヨンセンは客に菓子を出したいと女官に言うが、ぞんざいに応対される。やむなくヨンセンは自ら用意する。ヨンセンを気遣うチャングム。ヨンセンは、硫黄アヒル事件の真相究明を王に直訴できないことを詫びる。しかし、チャングムはそれを遮る。またヨンセンは、現在はチェ女官長が宮中を牛耳っているので気をつけろという。
チェ女官長からチャングムが舞い戻ったことを聞かされたチェ・パンスルは、謀反人と指摘すればいいと言うが、今はそういう状況ではないとチェ女官長は答える。
王は成均館からの意見書を受け取る。その意見書にオ・ギョモは激怒している。チョ・グァンジョの関係者の復権を狙っているというのだ。一方、ミン・ジョンホはぜひこの人事を通してほしいと左賛成に言う。左賛成は王の心次第と答える。
王の前でオ・ギョモは、己卯士禍に関係のある者の登用に反対する。左賛成は優秀な武官を登用しないと国防はできないと主張。王は両者の意見を聞いて、左賛成に賛成する。チョ・グァンジョにこだわって有能な人材を登用できない方が問題だと言う。チョンホは左賛成の意見が通ったことを知らされる。
チェ女官長とオ・ギョモは策が必要と確認する。同じ頃、チョンホはチャングムに屋敷に来るように言う。チョンホも何かを考えているようだ。
内医院に、シン・イクピルが赴任してくる。イクピルが王太后を担当することになった。
ユンスはチェ女官長から、パンスルが料亭で会いたいとの伝言を伝えられる。チョンホはチャングムとカン・ドックに手伝ってほしいことがあると言う。
料亭でオ・ギョモ、パクプギョム、パンスルと話しているところに使いが来ていると知らされる。左賛成が一席設けたいいうのだ。一同が出かけるところに、パンスルに呼ばれたユンスがやってくるが、パンスルはドタキャンする。
左賛成とオ・ギョモらは料理を楽しんでいる。一通り終わった後、オ・ギョモは本題を聞かせろと言う。左賛成は国防に協力してほしいという。その方が結局オ・ギョモにも得だというのだ。しかしオ・ギョモはその申し出を断る。左賛成は、この夜の料理は硫黄アヒルであると言う。もちろん、硫黄アヒルに何の問題も無いことは両者が良く知っている。一連のオ・ギョモの企みを指摘した後、それでも戦うのであれば、命をかけると言う。たとえオ・ギョモの勝ちになっても相当の犠牲を覚悟するべきというのだ。その帰り、パンスルを呼び止めたチョンホは、チャングムを中傷すれば宣戦布告と受け止めると言う。
翌日、パンスルはチェ女官長とクミョンに昨日のことを知らせる。オ・ギョモも勝算が五分五分の戦いはするべきではないと言っているらしい。チョンホはクミョンに会う。最高尚宮就任の祝いの前にパンスルから聞かせた言葉を残念と言う。
チャングムは女官の足をマッサージしながらから、肌がきれいになったと聞かされる。医学書に載っていると答えるチャングム。そこにクミョンが入ってくる。クミョンはチャングムに、足のマッサージをするように命令する。チャングムは、効能を述べながらマッサージする。また、クミョンの症状を指摘する。
チェ女官長はユンスと話している。硫黄アヒル事件で追放された女官が内医院に入ったと聞かされる。しかし、謀反の件をここで指摘できないと言う。ユンスは、チャングムはまだ見習いなので、難癖を付けて追い出すのは簡単だと請け負う。
内医院でユンスは、見習い医女の指導をチボクにやらせるという。一同は反対するが、ユンスの強い口調に渋々従う。そこに遅刻したチボクが入ってくる。ユンスはチボクに見習いの指導をするように言う。
チボクはチャングムとシンビを“指導”している。尚宮の病状について報告したチャングムは、チボクのとんちんかんな指示を受ける。一方、シンビの担当した尚宮に鍼を打つ“指導”をする。ソンドルを実験台に、田植え式なる方法を教えるチボク。
医女たちは、チボクが見習い医女を指導することを懸念している。ヨリはそれをたしなめた後、見習いを王后殿に呼ぶ。王后に、気をしっかり持つよう言うウンベク医務官。ヨリは退出し、チャングムたちが世話をする。
ウンベクは、ヨリに他の症状は無いかと確認する。薬が効かないのは何故か訝る。そこにユンスがやってくる。医女見習いがとんでもない治療をしたという。チャングムたちはチボクの指示通りに治療したと主張するが、チボクはしらばくれ、逆に医務官の指示に背いたのかと問いつめられる。ユンスは、チャングムたちを恵民署に回すと言う。
その後、王后が気絶したと知らされるチャングムたち。内医院で、脈診・処方に誤りがあったのではないかと議論する。ユンスは、一同に書物をあたるよう指示。一方チャングムたちに恵民署に行くよう指示する。シンビの心配をよそに、チャングムはシンビに、王后の脈を診て変だと思わなかったかと訪ねる。ヨリの診断は症状と合っていないのではないかと言う。シンビも実はそう感じていた。二人の話を聞いていたヨリは、「私の診断が間違っていると?」と気色ばむ。

解説

チャングムが宮中に戻ってきましたが、チェ女官長たちは追い出しを図ります。しかし、ミン・ジョンホが先に手を打って、何とか残れることになります。それでも、チェ女官長はチョン・ユンスに手を回して、チャングムを追い出す画策をします。
今回は、悪気があるかないかは別にして、チボクのために窮地に陥ることになるチャングムですが、後々チボクに助けられることになって行きます。

今週の名言

「お幸せですか?」

チャングムがクミョンに水刺間に呼び出されたとき、クミョンに言った台詞。相当な皮肉です。クミョンはどう見ても幸せそうでは無かったですね。