宮廷女官チャングムの誓い 今週の名言

第40話 疫病発生

村に戻ったチョンホは、チャングムが呆然としているのを見つける。「早く村を出よう」と促すが、チャングムは「見捨てられた」と答える。村に置き去りにされた事情を聞くチョンホ。思わず弱音を吐くチャングム。これは「新しい試練だ」というチョンホは、成果を出せば周りの風あたりも強くなると言う。
そのあと村を見て回る二人。そこに村人たちが現れた。自分たちを見捨てたと抗議する人々。袋叩きにあいそうになりながら、チャングムは病人を直すと必死で訴える。そして、まず子供と病人を病室に連れてくるように指示する。
チョンホは、安易に村を封鎖したことを反省する。そして現場で手伝うと申し出る。薬剤を調べるチャングムだが、圧倒的に量が足りない。その間に襲われるチョンホ。村人が薬剤不足を非難する。チャングムは殺し合いをしても仕方がない、チョンホに頼んで薬剤を村外の薬局に取りに行かせるよう訴える。

チャングムは出かけるチョンホを見送る。そのあと、患者を看病しながら心の中で別れを言う。また村人にコケを取ること、食器類を熱湯消毒するように指示する。しかし、チャングム本人も体調の変化を感じていた。倒れかかるチャングム。
チョンホが薬局に着くと、すでに閉鎖されていた。立ち尽くすチョンホ。自分を村から逃がそうとするチャングムの意図に気づいたのだ。
オ・ギョモは特使のパク・プギョムを非難する。そしてチャングムが戻らない理由を問い詰める。プギョムは、やむを得ない事情があるはずだと主張する。
内医院では、チャングムが戻らないことが話題になっている。医局長はチャングムが逃げ出したという。医女たちも、チャングムが集合時間に現れなかったという。しかしウンビは、ウンベクたちに様子が変だという。チャングムは内医院に入りたがっていたからだ。
クミョンはヨリに望みを聞く。ヨリは、チェ・パンスル商会の薬剤店を要求する。
村ではチャングムがさらに体調を崩していた。しかも村人に疑われ、納屋に閉じ込められてしまう。その時、火事が起こる。逃げ出す村人たち。助けを求めるチャングム。チャングムは意識が朦朧となりながら、チャングムの母親が亡くなった時のことを思い出す。また、ハン尚宮が亡くなった時のことも思い出す。そしてチャングムは気を失う。
しかし、チャングムは既のところでチョンホによって救出される。「(チョンホが)戻ってこないのではないかと怖かった」というチャングム。「戻らないはずがないでしょう」と答えるチョンホ。
ますます窮状に苦しむ村人たち。そんな中、チョンホは薬剤といっしょに一人の医女を連れてきていた。その医女とはチャンドクだった。
チャンドクは、病の母親から授乳された子供を診察する。チャンドクは、病が伝染しないことに気づいた。その乳児は症状が出ていない。チャングムも、疫病なのに家族全員が同時に罹患していないことは変だという。チョンホに、病気の発生状況を調査するように言う。チャングムも改めて村内を見て回る。家畜や水、貯蔵されている野菜・・・。その時、野菜が傷んでいることに気づく。
宮中ではヨンセンがシンビにチャングムの消息を尋ねている。「集合時間に現れなかった」と答えるシンビ。職務放棄を疑われているが、そんなはずはないという。医女たちも、訝しんでいる。
ヨリはチェ女官長に、宮中に戻ってもチャングムの居場所はないという。チェ女官長は、チャングムの追放が決まったら、ヨリの望みを叶えると言う。
内医院で、チャングムの処分が議論されている。また、医局長はウンベクたちに他の地域で発生した疫病の調査に向かわせる。
チャングムは村人に、畑の様子を聞く。野菜が傷んだので、畑を焼いたと答える村人。しかし、他の畑や山菜にまで被害が及んでいるという。だが、野菜を食べないわけには行かない。チョンホの調査によっても、やはり病は伝染性ではないことがはっきりした。チャングムは、植物の病気が原因ではないかと言う。軟腐病なんぷびょうによる食中毒を疑っているのだ。そこでチャンドクは、処方を変えるという。
チャングムは患者に生姜汁を飲ませている。その結果、患者は快方に向かう。チャングムたちは、他の地域でも疫病が発生していないか、心配する。案の定、他の地域でも病が発生していた。しかも、宮中に納める野菜もやられていた。
チェ女官長はヨリに店の権利書を渡そうとする。そこに、ヨンノが入ってくる。チャングムが宮中に戻ったというのだ。驚く一同。
チョンホとチャングムは、オ・ギョモと医局長の叱責を受ける。しかしチョンホは重要な報告があるという。疫病の原因を突き止めたというのだ。それは疫病ではなく、食中毒であり、そのことを世間に知らせる必要があると言う。
食中毒だと言うクミョンの話に、チェ女官長はそれを一蹴する。そんなことは今までなかったというのだ。
内医院では調査に当たっていたイクピルたちが、疫病は伝染性ではないことを報告する。そしてチャングムが戻ってきたこと、野菜が傷んでいたことが原因だと主張していることが伝わる。医局長は野菜を食べて病気になることはないというが、イクピルはあり得ると主張する。
クミョンは女官から、司饔院の野菜の状況について報告を受ける。そして女官用の食材が傷んでいることを知る。
オ・ギョモは食中毒だという主張を疑っている。また疫病を見逃せば、蔓延を許すことにもなる。チェ女官長は「推測で判断すべきではない」と言う。また過去にそのような経験もないとも言う。それに対してウンベクは、宮中では傷んだ野菜を食べる機会がないからだと言う。そして、食べる量や、生姜などの摂取状況によって発病の有無が分かれるという。あくまでも疑うチェ女官長。チョンホは、だったら女官長自身が食べてみて確かめればいいと言う。その挑発に乗ってしまう女官長。
カン・ドックたちが女官長の悪口を言っている。シンビは訝しがるが、「女官長は敵だ」と答える。
クミョンがチェ女官長を訪ねると、チェ女官長の体調が悪そうだ。クミョンは、チェ女官長が病を発症したことをオ・ギョモたちに報告する。オ・ギョモは王に報告に行く。チャングムたちの正しさは立証された。
そのあと、チェ女官長を訪ねるチャングム。治療に来たのだ。

解説

客観的に見て、チャングムたちは村人にかなりひどい目に遭っています。それでも村人を助けることを諦めず、病の原因を突き止めることに成功しました。この回はチャングム自身も弱音を吐くような場面が多いですが、逆にそれを助けたチョンホとの絆が深まりました。
ところで、軟腐病にかかった野菜を食べて食中毒になるものでしょうか・・・。私はチェ女官長ほど勇気がないので、食べてみる気になれないのですが。ドラマの情報からすると、「水害で穀物がやられた」「野菜ばかり食べている」からカロリー不足を疑います。チェ女官長が体調を崩したのは、偶然だったのではないかと。

今週の名言

「いいものばかり食べているからでしょう」

チェ女官長が食中毒説を疑って「今までそんなことは無かった」と主張したのに対し、ウンベクが反論して言った言葉。村の悲惨な状況を顧みることもなく、宮中で権力争いに血眼になっている状況をある意味三次元的に風刺しています。