宮廷女官チャングムの誓い 今週の名言

第3話 夢の宮中

母親を葬ったチャングムは、町を目指して歩き出す。途中、空腹を癒すため木の根をかじり、川で着物を洗濯しながら辿り着いたのは、以前チャングムの母親から金を巻き上げたナジュテク(トックの妻)のいるカン・ドックの家だった。その酒蔵で何やら怪しい挙動をするトックとその息子。チャングムは泥棒と勘違いする。チャングムが家を離れようとする時、物音をたて、ナジュテクに咎められるが何とか逃げる。しかし、近くの店で食事をしようとお金を出そうとした時、ナジュテクに見つかり、金を取り上げられる。チャングムが酒泥棒と間違われたのだ。家に連れてこられるチャングム。チャングムはトックが酒を取って行ったというが信じてもらえない。その時、チャングムは空腹の余り気を失ってしまう。トックはチャングムに粥を食べさせる。ナジュテクはチャングムに両親はどうしたと聞くが、二人とも亡くしたと答えるチャングム。行き宛の無いチャングムは、トックたちに「家に置いてほしい」と頼む。銀の飾りを受け取ったナジュテクは「半月なら」と了承する。翌朝から、チャングムは台所仕事をし、ナジュテクの腰痛のケアをするのだった。

2年後、燕山君の暴政は極まり、謀反の動きが活発になる。その頃チャングムはトックの酒の配達を手伝うようになっていた。クーデターの知らせを、晋城大君に知らせる役目にされたのがチャングムだった。クーデター派のオ・ギョモの発案で、誕生祝いの名目でチャングムに酒を配達させ、その酒にメッセージを託したのだ。
酒を受け取った晋城大君は配達して来た子どもに会うと言う。チャングムは部屋に入るなり、「私を女官にしてください」とそばのイ尚宮に向かって礼をする。「何と無礼な」と怒るイ尚宮。晋城大君はその場を取りなし、チャングムに何か言付けは無いかと尋ねる。言付けは無いが、酒の飲み方に順番があると答える。その順番に貼られた酒の名前を見て、晋城大君は顔色を変える。クーデータ決行の知らせだったのだ。晋城大君はチャングムに、「贈り主にどのように伝えるか」尋ねると、「お酒はお納めになりましたが、深くお悩みのご様子でした」と答えると言う。それで良いと言う晋城大君だった。その夜、クーデータは成功し、晋城大君は中宗として即位する。しばらくして、トックの家に宮中からの使いが来る。チャングムを女官として迎えるというのだ。喜ぶチャングムだが、トック一家は心配する。女官になれば一生宮殿から出られず、結婚もできないのだ。しかし決心の固いチャングム。
宮殿に着いたチャングムはオウムの試験を受ける。ひやっとする場面はあったが、補佐の女官の機転で無事合格する。やっと宮中にやって来たチャングム。しかし、ヨンノのいじめにあい、涙する。母の遺言で、日記(飲食抜記)を隠してあるという退膳間を目指すチャングム。親友のヨンセンもついてくる。その時、王殿で一人の少女が礼をしているのを目撃する。彼女が想いを寄せる男性が試験でトップになって、王様と茶会をしているというのだ。一方、彼女は無理矢理女官にさせられる事になり、最後の挨拶をしていた。見張り役を買って出たチャングムが見守る中、彼女は礼を済ませ、チャングムたちと別れる。やっと退膳間に辿り着くチャングムとヨンセン。退膳間の中で明かりを探してる時、ヨンセンが足を滑らせる。物音に駆けつけるハン尚宮とミン女官。何と、王の夜食を台無しにしていた。うろたえるミン女官。ハン尚宮はミン女官に食材を探しに行かせ、調味料を探す。帰って来たミン女官は「レンコンとショウガしか無い」と言う。ハン尚宮はしばらく考え、調理を始める。その手つきに見入るチャングム。

解説

チャングムは後の敵となるオ・ギョモを図らずも手伝う事になりました。しかし、お陰で中宗が王位に就く事になります。また、後にライバルとなるクミョンと初めて出会い、クミョンが心を寄せるミン・ジョンホの存在も明らかになります。(この時点ではいずれも名前が明かされない。この時のチョンホは後の王の回想で登場します(第51話
退膳間でひと騒動起こすチャングムですが、しばらくしてまた退膳間を舞台にした事件が起こります(第10話)。チャングムに取って鬼門の場所。

今週の名言

「お酒はお納めになりましたが、深くお悩みのご様子でした」

晋城大君に、使いの返事としてどう答えるかと聞かれたチャングムが言った台詞。晋城大君はクーデターが失敗して殺されるのも嫌だが、成功して王に祭り上げられるのも望んでいない、そういう気持ちをチャングムに悟られてしまったということです。このチャングムの鋭い人間観察が医女となっても役立つことになります(第52話)。